山口大学医学部精神科神経科

merit

レポートの指導など手厚いサポートで
短期間での資格取得が可能!
高い合格率だから選ばれ続ける

Merit

派遣や留学など豊富な経験

医師は派遣先の医療機関で診療スキルを磨いたり、留学したりもできます。大学病院が所有する最新設備を利用できることも魅力の一つ。

Merit

研究に取り組む環境

大学病院は、研究教育機関としての機能も備えています。
基礎研究に加えて珍しい症例や希少疾患の患者さまの治療を実践できる可能性もあり。

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学位や専門医が取得できる

医局でのキャリアアップや転職の選択肢を広げようと考えているなら、学位や資格の取得に注力しやすい。

career plan

医師国家試験合格後の10年間の例

医師国家試験合格後の10年間の例 医師国家試験合格後の10年間の例

10年間で1人前の精神科医に!
その後、subspeciality(専門性)を確立

Qualifications

精神科専門医の研修を行いながら、
精神保健指定医の資格も同時に取得

入局時に専門医研修の開始手続きを行い、精神科歴4年目に両資格の申請が可能になります。
各専攻医の経験・未経験項目については一元管理しており、定期的に専門医指導医と情報共有しながら不足している経験を補っていきます。

Application Method

精神保健指定医

精神保健福祉法に定める医師の国家資格
人権を擁護するための資格でもある
治療が必要であるが、入院に非同意な患者さんの入院(医療保護入院)や行動制限(隔離、拘束など)を行う際に必要

精神科病棟を有する病院に勤務するには必要
当医局では専門医と並行して症例を取得可能!

※入院施設での精神科医のできることに差がつくばかりでなく、令和4年度の診療報酬改定から、通院精神療法で指定医と非指定の診療報酬に差がつきました。

精神科専門医

精神科専門医指導医のもとで3年間の研修を終了
研修期間中に学会発表を1回行うことが義務
経験症例数は45例以上

経験すべき治療場面

救急、行動制限、地域医療、合併症、 コンサルテーション・リエゾン症例

経験すべき治療形態

入院治療(自発、非自発)、外来治療

経験症例のうち10例以上を症例報告にまとめる。(疾患は認知症から児童思春期まで幅広い)
そのうえで、筆記、面接試験。

当医局の専攻医プログラムでは、
45例以上の症例を経験することが可能であり、
専門医の申請にあたっては、専門医指導医(2023年は8人在籍)のレポート作成等の指導が受けられる。

Future Course

大学院の紹介

大学院について、世間で色々言われている節はありますが(主に、大学院を卒業した先生方は「大学院は行った方が良い」と仰いますし、大学院を出ていない先生方は「大学院なんて行っても仕方ない」と仰る傾向があります)、私個人の現時点(博士課程3年目)の感想としては、大学院に進学して良かったと考えています。
まず、大学院での研究を通じて、精神医学の奥深さに触れることができました。精神医学という分野は未解明な点が数多く残されています。「統合失調症がなぜ発症するのか」「抗うつ薬がなぜ効くのか」「精神療法は脳にどう作用しているのか」……など、臨床上で遭遇する多くの疑問に答えるべく、日々、世界中の研究者が奮闘しています。
もちろん、臨床経験を積めば薬物療法や精神療法については上達するでしょうが、それは例えるなら「車をどう上手に運転するか」という技術的な話であって、その先へ進もうと思ったら「そもそも車がなぜ走るのか」という仕組みの部分の理解は避けて通れません。
例えば、私が今研究させて頂いているリスク回避傾向の変化をはじめとした意思決定の障害も、うつ病や不安症といった病態を解明する新たな切り口として注目されています。大学院で実際に研究を進めることで、精神医学の深み、その一端に触れることができているように感じます。
また、大学院生活を通じて、インプットについても大いに磨かれました。

大学院入学前も臨床論文は必要に応じて読んでいたのですが、実際に自分自身が手を動かして研究を進めたり、論文を書いたりする中で、論文を読む際にも「著者が提示しているストーリーは何なのか」「そのような手順でそのストーリーを証明しようとしているのか」といった視点を意識できるようになりました。更に、私の所属する神経科学チームでは毎週ジャーナルクラブ(研究に関連した最新の論文を紹介する)があり、その際にはチーム内での徹底的な議論を通じて、抄読の作法や着目すべき点について丁寧に指導して頂いています。その結果、研究論文はもちろん、臨床論文を読む際にも、今までより深く・立体的に読み解けるようになり、臨床の幅も広がりました。
さて、当科では、一般的な臨床系教室と同様、臨床や教育に従事しながら研究を行うことになります。
この方式のデメリットは、よく言われるように「研究に費やす時間が限られる」ことです。しかし、(臨床が立て込んだ際などやや厳しい時があるのも事実ですが、)実際には大学院生ということで色々と御配慮を頂き、科全体として研究を進めやすい雰囲気を作って頂いています。また、研究内容にもよりますが、実験についてはある程度まとまった時間が必要になるものの、データ解析は自分のペースで進めることができますので、上手く時間をやりくりしながら取り組むことができています。
逆に、研究と臨床を並行するメリットとして、精神疾患の経過を現場で体感できるのは、研究を行う上でも大きな強みになると感じています。また、生き残るためには成果を出し続けなければならない厳しい研究の世界を知るにつれ、「立場と経済面をある程度保証されながら研究に携わることができる環境は、ある意味で幸せなのかもしれない」……と最近では考えるようになりました。
……という訳で、大学院で是非一緒に研究しましょう。お待ちしています!

研究グループの紹介

遺伝子・生化学グループ

うつ病は原因がまだ十分に解明されておらず、診断できる検査方法もほとんどありません。 臨床症状だけで診断される現在のうつ病は、「うつ症候群」の域を脱しておらず、うつ病を細分類するための客観的な検査方法が必要だと考えています。 私たちは、うつ病の診断に有用な遺伝子・生化学的なバイオマーカーを同定し、精神科医の豊かな経験による「うつ病診断」を誰にでもわかるような形に表現できることを目指しています。 具体的には、うつ状態の患者さんの血液を採取し、うつ病の診断、うつ状態を呈する他の疾患との鑑別診断、治療反応性予測、などのマーカーとなる遺伝子やタンパク質などの解析を行っています。

遺伝子・生化学グループ

認知機能・画像グループ

認知機能・脳画像研究では、個々の患者さんに対する最適な治療法の確立を目指し、精神疾患の診断、病態解明、治療反応性、予後予測などに関するトランスレーショナルリサーチに力を入れています。 具体的な研究手法としては、意思決定や情動認知などの認知心理学的な実験課題を行いながら、機能的核磁気共鳴画像(fMRI)や光トポグラフィー(NIRS)などの神経画像技術を用いて脳内をスキャンし、 認知心理学と神経画像に基づいた指標によって客観的に脳機能を評価します。これにより、実臨床で応用できる精神疾患のバイオマーカーの開発を行っています。

認知機能・画像グループ

疫学治療研究グループ

疫学研究とは、臨床研究の一分野です。多数の人の情報を集め、健康や病気に関連する因子と転帰の関連や、介入の有効性を分析し、 その結果を、実臨床での病気の治療や予防に役立てる研究のことです。当グループでは、現在、①大学生やがん患者さんのメンタル不調に関連したリスク因子、 ②摂食障害患者さんの退院後の再入院に関連するリスク因子、③アルコール使用障害の入院患者の退院後の再飲酒のリスク因子(アルコール治療専門病院の高嶺病院との共同研究)の検討を行っています。

疫学治療研究グループ

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